七十二候 魚上氷(うおこおりをいずる)と干菓子「薄氷」

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こんにちは canadeです。

 

今日は 七十二候の3候 魚上氷(うおこおりをいずる)

水がぬるみ、割れた氷の間から魚が飛び跳ねる頃。春先の氷を「薄氷」と呼びます

 

ここ何日か厳しい寒さでしたが、今日は温度も少し上がり、お日様が顔を出す穏やかな一日でした。

 

そういえば、子供の頃「薄氷」というお菓子をよくいただき食べていたなぁと思い出し調べてみました。

富山県小矢部市の五郎丸屋さんのお菓子でした。

1752年(宝暦2年)、五郎丸屋の渡辺八左衛門が庭のネコヤナギに気を取られて水たまりの薄氷を踏み抜いた際、その氷の形に魅せられてこの菓子を創案したとのこと。

優雅な名前ですね。江戸時代は前田家から徳川家への献上菓子だったそうです。(小矢部市は加賀藩だったのでしたねぇ~)

この薄いお菓子が、作られた時の美しい状態で食べられるように、真綿で包まれているそうです。なんと手をかけたお菓子でしょう。

風雅さが茶人にも好まれ、茶の席での干菓子としても用いられている理由がわかりますね。

ぜひ、機会がありましたら 五郎丸屋さんへお伺いしたいと思います。

 

私が育った家は日曜日の10時のおやつ時はお抹茶を立てていました。団地住まいサラーリマンの家でしたので居間のテーブルで盆点前でしたが・・・

仕事休みの父が朝早くから庭いじりやら・・とまめに動き回っていたせいか 日曜日の午前は普段よりざわざわした空気で苦手でしたが、おやつの時間は全く違う気に変わり私はその時間が大好きでした。「薄氷」はそんなときにいただいていたのでしょう。

七十二候から薄氷 そして子供の頃の日曜日のおやつ時間へと時は一気に過去に戻り、もういない祖母、父、そして母に会ったような気がしました。

庭のネコヤナギに気を取られ・・・そうそう 我が家の床の間に飾ったネコヤナギはすっかり化けていました。

寒い毎日ですがそんなところにも春は近づいているのですね

 

 

 

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